2006.08.31 Thursday
「図書館戦争」
有川 浩著 / 徒花 スクモイラスト
メディアワークス (2006.3)
通常24時間以内に発送します。
メディアワークス (2006.3)
通常24時間以内に発送します。
公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として「メディア良化法」が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館! 狩られる本を、明日を守れ! 正義の味方、図書館を駆ける!
かなり行き過ぎの小説のような気もしますが、メディア規制は現実のことだし、「図書館の自由に関する宣言」も取り扱う個人により微妙なのが現在です。
誰がどのような本を読もうと勝手だし、自分がどんな本を読んできたか、他人に調査されるのなんて虫酸が走ります。
昔本屋でバイトをしていたとき、PTAがエロ本を棚に並べることを抗議してきたことがありました。「小学生が学校帰りに読んでいるらしい」だって。いやいや、そんなエロ本を立ち読みするような子どもに育てた自分をまず見直してくださいよ、と言いたかった・・・。ていうかエロ本読んで何が悪いねん。
おまえの子どもは一生セックスせんのか!
自分と明らかに違う人種と出会ったときの猛烈な無力感・・・・。
「話せばわかる」は嘘だと思った瞬間でしたね。
そんなわしのエスカレートした気持ちにピッタリの本です。もう武装でもなんでもして守ってください。(笑
突拍子もないけれど、それが有川浩なのか、と受け流して読みましょう。
図書館司書の話かと思ったけど自衛隊図書部みたいな感じです。
図書館の王子様(!?)に憧れて図書特殊部隊に所属しちゃった男勝りな主人公。自分の教官をチビとののしったり、頭より体が行動したりとそこはありがちな設定ですが、お約束通りなので不安なく楽しめます。王子様の正体もベタです(笑。
そして微妙に図書館法とかまじっていてうまいです。
ほどよくギャグあり恋愛あり、テンポもいいしスイスイとっても楽しんで読めます。
この夏最大の娯楽小説でした。
ああスッキリした。